Archive for March 2007

文系と理系を分けることの愚

日本では、往々にして 「私は数学が苦手なので文系に進む」 「私は数字に強いので理系に進む」 などと言う全く本質的でない理由で進路を決める人が多い上に、学校の教師もそれを勧めることが多いという、本末転倒も甚だしい風潮がありますが、その愚をなんとか正したいと思っています。

そもそも文系、理系などと分ける必要もありません。 特に科学は自然を記述する哲学であり、もっとも文化的な営みの一つです。

「現代生物学の基本原理15講」を著した大瀧丈二氏がいみじくも述べたように、哲学の無い科学者は単なる「科学産業従事者」です。

テストで良い点を取るためのテクニックと記憶力を磨くことにのみ汲々としている現在の日本の教育制度(いいかえれば受験制度)を根本から変革する必要があります。

アメリカでは、小学生からBrain Teasers(いわゆる頭の体操)を教材で使って、論理的思考能力の訓練を積んでいます。また、論理的思考に基づいて議論する訓練もたくさん受けます。

その結果、日米の成人の発揮する能力の方向性の違いは歴然で、その結果の国家運営における取り組みの差も歴然です。現在の日本の様な教育方針を続ける限り、規則に従った仕事には優秀な能力を発揮するが、創造力が無く頑迷な官僚型人間を山のように排出するだけです。

今のところ、「早くその愚に気がつけ」と私は微力ながら主張し続けるしかありませんが、考えを一にする人は必ず他にもいると信じて頑張っています。