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『続・日本人の英語』マーク ピーターセン

前著『日本人の英語』では、実際に英語の読み書き、特に英語を書く際に実際に役に立つ事柄が満載されていましたが、本書は実際の読み書きよりも、日米の文化的違いや日本と英語の感覚的違いの説明に重点が置かれています。

彼我の映画、小説、俳句、エッセイなどを題材に、その文化的背景にまで分け入りながら日本語と英語(著者はアメリカ人ですので、米語と言った方が適切かもしれません)の違いを、表現の背後に隠れた意図にまで言及しながら説明しています。

多くの日本人にとって、本書の内容はおそらく知らなくても日常的な英語の読み書きにおいて特に問題はないでしょうが、知っていると諸々の面で人生がはるかに豊かになることは確かだと思います。そう言う意味で、本書は、前著の『日本人の英語』よりも面白く読むことができました。

本書は、日本語と英語の違い、文化の違いを説いて秀逸ですが、人間は言語を超越して人間として感動を共有できるという著者の信念がうかがえます。映画にしろ、文学にしろ、時代の淘汰をくぐり抜けてきた名作には、洋の東西を問わず必ず人の心を打つ何かがあるのです。本書で題材として取り上げられている映画の『東京物語』『カサブランカ』しかり、川端康成の小説『山の音』しかりです。

ところで、本書で直してもらいたい箇所が一箇所だけあります。それは、119ページの「I get really mad and punch him in the stomach」を「私は本気で腹が立ち、胃に一発お見舞いする」と訳している箇所です。「胃」を「腹」にすべきでしょう。

最後に一言。著書が言うように、日本の受験英語に毒された頭で英語を理解しようとする限り、本当の英語の心は理解できないのです。日本の英語教育制度の問題にも一石を投じる良書です。

The World Health Report 2000

World Health Organization (WHO:世界保健機関)発行のThe World Health Report 2000のSummaryの最後から抜粋した以下の文節は、内容は言うまでもなく良い英語表現のお手本でもあります。

The World Health Report 2000 aims to stimulate a vigorous debate about better ways of measuring health system performance and thus finding a successful new direction for health systems to follow. By shedding new light on what makes health systems behave in certain ways, WHO also hopes to help policy-makers understand the many complex issues involved, weigh their options, and make wise choices. [World Health Report 2000]